入稿に適したPDF

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テクニカルガイド

「PDFの特長」の項でも解説していますが、印刷用データの入稿フォーマットとしてPDFはとても優れています。

しかし一方で、いくつかの条件を満たしていないと入稿用には使えなかったり、品質が低下してしまうのも事実です。
そのようなPDFが「印刷用データ」として使われることがあるために、結果として「PDFは入稿に適さない」「PDFで入稿すると品質が下がる」といった誤解を招く要因にもなっています。

では具体的に、入稿用のPDFはどんな条件を満たす必要があるのでしょうか？

フォントがすべて埋め込まれている

PDFの利点のひとつとして「受け手側に同じフォントが必要ない」ことが挙げられますが、これは逆に言えば「必要なフォントの字形がPDFファイルにすべて埋め込まれている」からこそ実現できるのです。
PDFファイルにフォントが埋め込まれていなければ、オリジナルとは異なる印刷結果になりますし、最悪の場合は文字化けを起こしてしまいます。

セキュリティがかかっていない

PDFには、文書の改ざんを防いだり閲覧制限をかけたりといったセキュリティを設定することができますが、こうしたPDFは出力機器を通らずにエラーになってしまいますので、入稿用のPDFにはいっさいのセキュリティを設定しないでください。

画像の解像度が適切になっている

元のアプリケーション上では適切な解像度になっている画像でも、PDFへの変換時に解像度が下がってしまう場合があります。このようなことのないよう、PDF変換時の設定には十分にご注意ください。
（なお解像度について詳しくは「画像の解像度」の項をご覧ください。）

カラーが適切になっている

PDF変換時のカラー設定を誤ると、元のアプリケーション上とは異なったカラーになってしまう場合があります。
これが原因でたとえば純粋な黒がリッチブラックに変換されてしまうこともありますので、ご注意ください。
（なおリッチブラックについて詳しくは「リッチブラック」の項をご覧ください。）

入稿に適したPDFを作成するために

以上に挙げた項目は、PDFへの変換時に発生しうる問題のみを条件として並べたものです。
ですからこれ以外にも、元々のアプリケーション上でデータの作り方に問題があれば、それは変換後のPDF上でも問題となります。
そのようなことのないよう、「テクニカルガイド」をご確認のうえ、正しくデータを作成していただくようお願いします。
またPDFの作成方法については、以下のコンテンツをご用意していますので、ご活用ください。